マレー鉄道、KTM。
シンガポールでは2011年にマレー鉄道が廃止され、今ではブキティマの辺りに線路だけが残されていますが
シンガポールの北部ウッドランズ CIQからマレーシア・ジョホールバルのJB Sentralまでの短い距離を走るShuttle Tebrauだけは残っています。
シンガポールとジョホールバルを行き来するのは、バスか乗用車・タクシーという方法を使うのが一般的。
シンガポールからジョホールバルは、外国でありながら、日帰りで簡単に行き来することができるので、イミグレが空いている平日に、子供が学校に行っている間の6時間くらいでジョホールバルに行って、マッサージとネイルとランチ!という母たちもいるくらいですが
曜日や時間帯によって、特に週末などはイミグレに3時間以上もかかる時もあり、道路も大混雑でなかなか進まず、簡単に「家族で週末ジョホールバル」とはならない気がします。
我が家は去年、シンガポールのイミグレはすぐ通過できたけれど、マレーシアのイミグレが全然動かず3時間もかかり、凝りてしまってしばらく行っていませんでした。
ところが、どんなに混雑している時期でも、そのイミグレ待ちや渋滞に影響されない方法が、このシャトル・テブラウ。鉄道での国境越えは、専用のイミグレを使い、イミグレのゲートが開いてから30分間で1本の電車の満席分の全員がイミグレを通過でき、電車が出発するシステムになっているので、この電車のチケットさえ購入できれば、旧正月だろうが、連休だろうが、するっとシンガポールとジョホールバルを行き来できる仕組みになっています。シンガポールからジョホールバルまではS$5。
我が家は、週末にジョホールバルに行く場合は、イミグレまでの渋滞を避けるために、バスでウッドランズCIQに行くのではなく、トレインチェックポイントまで行って、歩いてシンガポール側のイミグレまで行くという方法を取ることがあるのですが、その時によく陸橋部分からこのシャトルテブラウが停まっているのが見えるので、いつか乗ってみたいと思っていました。
しかし…
シャトル・テブラウのチケット発売は2か月前からとか1か月前からとか?聞いたことがあるのですが、最初にこのチケットを買おうと思った頃は公式HPからの購入を中止していたし、そこで推奨されていたチケット購入サイトでも、2か月先の分でも1か月先の分でも既に希望の週末の都合の良い時間帯は満席で、買えたためしがなく…。HPのわかりにくさも超マレーシア級。
何度かチャレンジして、すっかり諦めて忘れていたのですが
息子のホリデーの平日に、ふとそのことを思い出し、ピークシーズンでもなんでもない平日の昼間なら行けるんじゃない??と思って久しぶりにHPを開いてみたら
午後12:30のウッドランズ→ジョホールバル行きの電車なら空いている!
(イミグレが空いている平日の昼ならば、わざわざトレインチェックポイントに行ってシャトルテブラウに乗る必要もなく、バスで行けば良いのですが、これはもう、ただシャトルテブラウに乗ってみたいというだけの話です)。
朝、夫を送りだして、今日は何をしようか~?と考えていた予定のない日だったので、急いで片道分だけチケットを購入(帰りは時間に縛られずにバスで帰る予定で)。
ちなみに現在はアプリもできているよう?ですが、私はKTMのHPから購入しました。
購入したらメールでEチケットのような物や領収書が来ると思っていたら、なかなか来ない(30分後くらいに来た)。
購入完了画面のスクリーンショットを取ったけど、マレーシアなKTMでそれが通じるか不安だったので、一応印刷して持っていくことにしました。
購入したチケットにはQRコードが付いていて、それをプリントできるようにもなっているけれど、縦でも横でも、QRコードが縦長に印刷されてしまって、それじゃ使えないじゃーん!という。。
QRコードのページのスクリーンショットを取って印刷するという、ハイテクなんだかアナログなんだかわからない方法で準備して出かけました。
我が家からウッドランズ・トレインチェックポイントまでは、バスで。
今まで行くことが叶わなかったKTMチケットオフィスに、やっと!
QRコード付きのチケットをプリントしていたので、それで入場できるとは思うのですが、時間に余裕があったので、一応チケットオフィスに寄ってみました。
チケットカウンターでは、QRコードを読み取る機械など無く、チケット番号を手打ちして、紙のチケットを発券。笑
そして、実際にイミグレへ行くゲートを通る時にも、QRコードをかざす機械など無く、この紙のチケットをピリっと半分ちぎるだけでした。笑
なんの意味があるんだ!QRコード!!
縦長にプリントされていた状態でも全く問題なかったようです。
12:30出発の電車のチケットを購入し、11:45にトレインチェックポイントに着いたので、チケットオフィスのベンチでイミグレが開くのを待ちました。
イミグレは、電車出発の30分前に開きます。
12時より少し前に、2階にある、KTM専用のイミグレーションのゲートへ移動。
ここは既に人がたくさん並んでいましたが、毎電車ともにほぼ満席、ということは毎回30分間ですべての乗客がシンガポールとマレーシアの両方のイミグレを通過して乗車できるということなので、焦る必要は無し。
ただ、チケット購入時に座席を指定するにもかかわらず、全席自由なので(これも超マレーシア級)、グループの人たちは早めにいくとみんな一緒に座れると思います。
シンガポール側も、マレーシア側も、なんだか徒歩やバスで利用するCIQよりも和やかで、するっと通過。
シンガポールのイミグレを通過すると、トイレがあるのみで、次にマレーシアのイミグレがあるというシンプルな造り。
マレーシアのイミグレを抜けたら、荷物検査を通って、電車のホームへ。
座席分しかチケットが発売されないので、一応全員座れるはずですが、最後に乗ってきた人たちは立っていました。
乗車時間はたったの5分なので、全車両から空席を探す手間よりも、立っているほうが楽ですね。
電車の外観も相当レトロですが、車内も懐かしい昭和の観光列車のよう。
テーブルが付いていましたが、バーを付けてテーブルを出せないようにしてありました。
日本にいた時はかなり電車男だった息子。
5分間の短い乗車なので、興奮しつつも、その時間をかみしめるように楽しんでいました。
いつもバスで通る国境の橋を、電車でゴトゴトと通過。
あっという間に、マレーシア・ジョホールバルに到着。
電車を降りたら、そのまま街へ。
これはラク!
朝に突然、KTMに乗ろう!と決めて来たし、今回の目的はKTMに乗ることなので
息子と2人だと、私の好きなキレイで安いボディマッサージ屋さんは子連れ不可で入れないし、これといって目的があったわけではないのですが
電車を降りてジョホールバルの街に着いたのが12:45くらい。
息子に、「で、これから何をするの?」と聞かれ
「お寿司食べようか?」と言ったら、お寿司大好き息子、大興奮。
と言っても、コムタの寿司三昧ですけども。
シンガポールだと、息子のリクエストで、新幹線のような乗り物で運ばれてくる「元気寿司」に行くことが多いのですが、シャリが硬くて、まぁこんなもんかな?という感じのお寿司で、母子でちょっと食べたら30~40ドル。
寿司三昧も、ものすごく美味しいとは言わないけれど、元気寿司よりはずっと美味しいお寿司が食べられて、母子でお腹いっぱい食べて100リンギット。だいたい34ドルくらい。
最近イクラの美味しさを覚えた息子さん、イクラ、イクラ、、と呪文のように呟きながら食べていた。2貫で12リンギット(約4ドル)、安く感じる。。
飲み干しているのは、お茶ではなく、茶わん蒸し。躾がなっていなくてすみません。
ジョホールバルは物価が安いと言っても、私はあまり買いたいものは無く、Lavenderでパンを買うくらい。
息子に玩具でも…と思ったけど、コムタでもシティスクエアでも、トイザらスのような子供の玩具屋さんが見つけれず。店員さんに聞いても「I'm not sure」しか返って来ず、インフォメーションカウンターで唯一あると言われた本屋さんにちょっと置いてあった玩具から、携帯サイズのモノポリーとアクアビーズセットを買いました。玩具を買うならイオンとかに行ったほうが良いのかな。
シャトル・テブラウに乗って、お寿司食べて、玩具を買ってもらって、ほくほく笑顔の息子。
最後にJB SentralのCIQに向かう前に、香港スイーツの許留山に寄りました。ここは週末いつも混んでいて入ったことがないけれど、この日はガラガラ。
マンゴースイーツ3種セットが15リンギット(約5ドル)。香港で食べたほうが100倍くらい美味しかったけど、久しぶりに許留山のスイーツが食べられたということで満足。
3:50くらいにCIQに向かったら、マレーシア側のイミグレは待ち無し。
国境を渡るバスもすぐに来て、あっという間にシンガポールへ。
シンガポールのイミグレ、荷物検査もすぐに抜けて、バスターミナルに降りたら170番バスが来たので乗車。
これどこへ行くんだろう?と思いながら乗って、すぐに着いたMRTクランジ駅で降り、赤ラインの電車で5駅のジュロンイースト駅で下車。フェアプラ・エクストラで買い物して、バスで家に帰りました。
買物したのに、5:30には家に着いていた。
息子は、「いきなりマレーシアに行って帰ってきて、夢のようだ」と言っていました。
そうだね。笑
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今回初めて乗った、KTM。
シンガポールからはJB Sentralまでの短い距離の路線しかありませんが、JB Sentralからはいくつかの路線があり、マレーシア半島を北上してタイまで行くこともできます。
以前夫が1人でこのKTMで旅をしたことがあって(目的のティオマン島には辿り着けなかったけれど)、その話を聞いて、いつかこの電車でマレー半島を旅してみたいと思っています。
シンガポールからマレーシアの都市へは、たくさんのLCCが飛んでいて、往復でも5000円~1万円以下くらいと便利なので、KTMで旅をするのは興味でしかないのだけれど
KTMでクアラルンプールを越えて、食の都・イポーへ行くとか
バタワースまで行って、ペナン島へ渡るとか…
正直もうアラフォーおばばの身体がきついので、実際にそんな旅ができるかはわかりませんが、家族3人でバックパッカーのような旅にすぐ出られるのも、シンガポールに住む利点かなと。帰りはLCCで片道切符を買って帰ってきても良いし。
可愛い子には旅をさせよ、ではないけれど
息子には、いつもいつも簡単に飛行機に乗って、きれいなホテルに泊まって…ではなくて、陸路を旅して、世界の街を見て欲しいと思っています。
定番ですが、未だにこれを越える名作は無いのではないかと思う、沢木耕太郎さんの深夜特急のような。
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