先週、学校のランチ時に、息子が友達とトラブルになったらしい。
相手は、日頃わりと仲良しらしい女の子。ママがアジアン、パパがヨーロピアンで、エキゾチックな容貌をした美少女。気が強くて、女の子の間でよくトラブルになるけれど、息子とは気が合うのか、よく、好きな席に座って良い時や、ランチ時に、隣にいるらしい。
その女の子が、ランチタイムの席で隣に座っていて、その日はいつもよりテンションが高く、ずっと息子に話しかけ、ちょっかいを出していたようで
少々うっとおしく感じた息子は、話半分に聞いて、ご飯を食べていたらしい(仕事帰りの疲れた夫と、日中の出来事を一気に話す妻、よくある夫婦の会話のような…)。
その息子のあしらい方が気に入らなかった女の子は、「ちゃんと話聞いてる?」と怒り始め、「きゃあ!背中に蛇が入ったよ!」と自分のお弁当のおかずを息子の服の背中に入れたので、ついに息子も相手にしきれず黙ってご飯を食べていたら
「ちゃんと話聞いてよ!!」と、息子の頭を押して、ランチトレーに顔を突っ込ませたらしい。
顔がご飯だらけになった息子は泣いてしまったらしく、先生に顔を洗ってもらって、1人その場に居残りして、最後までご飯を食べて、気を落ち着かせてから、教室に戻った。
息子が教室に戻ると、男子が一人ずつハグをしてくれて、女子が一人ずつ頭を撫でてくれて、「大丈夫?」と励ましてくれ、そのみんなの優しさに心が温かくなって、元気になったのだそうだ。
「で、その、トラブルの女の子はどうしたの?」と聞いてみたら
息子は笑いながら、「あの子ね、自分が悪いなんて、全然思ってないんだよ。ぼくがなんで泣いたかわからないんだって。みんなと同じように頭を撫でてくれて、”いい?今度から、人の話はちゃんと聞くのよ?わかった?”って言ったんだよ」
強い!なんてメンタルが強いんだ!!
「で、あなたは、それでどうしたの?」と聞いたら
「許したよ。だって、いつまでも言ってても終わらないし。今度からちゃんと話を聞くよ」
メンタル、強っ!!!
様子を見ていた先生たちは、もちろん女の子を叱り、素行が悪いとダウンするポイントを下げたらしい。
でも、だからと言って、息子はただ被害者なわけではない。
その場をうまく切り抜けられず、女の子とうまくコミュニケーションが取れず、さらにランチを時間内に食べられなかった息子も、ポイントはダウンしなかったけれど、非があるというのが、先生の判断。
こういう出来事に、日本の教育との違いを感じます。
レイモンド・チャンドラーの探偵小説の伝説の主人公、フィリップ・マーロウの名言「If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive. タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」を、思い出す…。
日本で語学学校に通うのと、海外のインターナショナルスクールに通うことの、大きな違いを、日々感じている学校生活です。
写真は、本題とは関係ないけれど、タングリンモールのHouse Of Anliにて。いつも欧米人マダムたちが優雅に過ごしているカフェで、何となく気後れして入れていなかったのだけど、私もこの1年半でずいぶん不要な気後れをしなくなった気がします。
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